Products Review 2015 : BURTON VIKING & ROVERDecember 26 2014
2015シーズンにリリースされている、数あるBURTONブーツラインナップの中で、特におすすめしたいのが、復刻デザインのニューモデル、VIKING(写真右)と、もはや定番となったDiemmeレザー採用のレースアップブーツ、ROVER(写真左)の2モデルです。
VIKINGは90年代後期を代表する名モデルのネーミングとルックスをリバイバルしつつ、現行モデルの最先端機能を採用したハイエンドレースアップブーツです。
フレックスはややしっかりめでハイレスポンスながら、IONやDRIVER Xほどは硬くないので、足首は自由に使えるかんじ。SLX同様、履き心地と運動性能を兼ね備えたハイエンドらしいブーツと言えます。
最大の特徴は全体に従来同様のレースアップシステムを採用しつつ、足首部分のみにSpeed Zoneシステムを採用した、New Speed Zone Lock n' Loadシステムを採用していること。
一番気になるカカトの浮きはしっかり抑えつつ、全体は従来のレースブーツらしいしなやかなフレックスがキープされ、ひとつの理想の形かもしれません。
ライナーは2014モデルから上位モデルに採用されている、Infinite Ride Linerシリーズの上から2番目、「4」が採用されています。BurtonのブーツグレードはそのままLinerのグレードと言っても過言ではなく、一番上の「5」を採用しているのはSLXのみですから、「4」もほぼハイエンドと言えるでしょう。
アジアンフィットモデルではありませんが、日本人の甲が高く幅の広い足型にもバッチリ対応しています。
ソールにはハイトラクションを生み出す、Vibramソールを採用。薄型ESTミッドソールの採用で、ボードフレックスをダイレクトに感じる事ができます。
硬すぎず、柔らかすぎないフレックスを持ち、高速フリーライディング時などにその威力を発揮するハイレスポンスモデル。
パウダーも大好きだけど、グルーミングバーンを高速カービングで飛ばすのも大好きなんだよねという方はぜひチェックしてみてください。
イタリアの登山靴メーカー、Diemme社のフルグレインレザーを採用した、レースアップブーツ、ROVER。
2015モデルはアッパーにDiemme GreyというNavyに近いカラーを採用、ソールサイドのOrangeとレースのBlueのアクセントが効いたデザインとなっています。
最大の特徴は従来のレーシングシステム + ナチュラルレザーが生み出す、しなやかなフレックス。
使い込むほどに馴染み、無理なく足にフィットしていきます。
もちろんただ柔らかいだけとは違い、全体のしなやかさの奥にしっかりとした芯があり、高速時や荒れたバーンでの安定性も兼ね備えています。
ライナーはVIKING同様、Infinite Ride 4 Linerを採用、バツグンのフィット性能を実現しています。
こちらもVIKINGと同じく、安定のグリップ性能を生み出す、Vibram社のアウトソールを採用しています。
フィット性能、ホールド性能はしっかりしつつ、柔らかめのブーツをお探しの方はぜひチェックしてみてください。
Burtonというブランドがスノーボード黎明期からバブル期、そして現在に至るまで、長い間リーディングカンパニーという地位をキープし続けていられる最大の理由は、マーケティング力でも資金力でもなく、商品の開発力にあると思います。
製品の開発、研究用のラボを持ち、テスト専用のライダーチームをかかえ、新しい製品を毎年のようにリリースしては修正しリリースしては修正しをくり返し、今やその積み重ねはそのままスノーボードプロダクトの歴史として積み重ねられていると言えます。
特にライダーの運動を無駄なくスノーボードに伝える伝達装置の役割を果たすブーツ・ビンディングの完成度はバブル期までは競合していた他ブランドも影を潜める今、完全な独走体制にあると言っても過言ではないでしょう。
百聞はひと履きに如かず。ぜひ一度お試しにご来店ください。